短距離走の技術

現役スプリンターが教える!100mを10秒台で走るための3つのポイント。

10秒台 アイキャッチ

スプリンターにとって100mを10秒台で走ることは一つの目標ですよね。

僕は今年自己ベストを10.88から10.64まで伸ばすことができました。

その中で得た感覚を自分のための備忘録として残しておきたいなと、また、誰かが今より速く走るためのヒントになればなと思って書きます。

今回は10秒9あたりの感覚についてです。

 

10秒台で走るために

1.ドローインをする

ドローインって聞いたことありますかね?

息を吐きながらお腹を凹ませるトレーニングです。

これはいわゆる「腰を入れる」という感覚を覚えるためにやります。

鼻から息を吸いながら体をそらします。このときお腹を膨らますようにします。

今度は息を口から吐きながらお腹を凹ましていきます。

背中と床の隙間をなくすように空気を全部吐き切ってください。

 

慣れてきたら立ったままやってみましょう。

立ってやるときは骨盤を起こすようなイメージです。

ヘソのちょっと下の部分、パンツのゴムのあたりに力が入って、骨盤が動く感じを掴んでください。

骨盤 起こす

ヘタクソながら図を描いてみました笑。

骨盤の前と後ろの出っぱっているところを繋いだのが赤い線です。

骨盤をクイっと起こす感じ。

背骨も少し真っ直ぐになるように。

 

できるようになったらこれを走る前にやります。

走ってる間はずっと骨盤を起こしたままキープです。

そうすることで下半身から伝わってくる力が腰で抜けることなく上半身に伝わります。

 

2.正しい前傾をする

「前傾ってただ上半身を前に傾けるだけでしょ?」

そんなことありません!

体を倒す位置が大切なんです。

 

前傾

スタンディングスタートをイメージして、後ろ足を引くように前傾してみてください。

このとき足の付け根から曲げるようにします。

少し前足のお尻の筋肉が引き延ばされる感じ。

上半身は真っ直ぐのまま倒してください。

走るときはこの倒し方から徐々に体を起こしていきます。

決して腰から曲げないでください。上半身がくの字になっているのはダメ。

腰から曲げると「腰の抜ける」走りになってしまいます。

 

3.お尻を使う

お尻です。

接地時のお尻を使う位置

僕は接地時にお尻と太ももの境目辺りを使って支えるイメージを持っています。

だいたい赤い丸で囲んだ辺りです。

ここをしっかり使うことができると、いわゆる「乗る」動きができます。

 

また、お尻を使う時には上半身の前傾の角度も大事になってきます。

体を倒す角度によってお尻の力の入りやすさが違います。

スタートから最初は深い前傾、そこから徐々に起こしていきますが、

そのときにお尻に一番力が入る角度を考えながら起こしてください。

 

まとめ。力を伝えることが大切。

以上が僕の10秒9の走りのイメージです。

ポイントを3つご紹介しましたが、大切なことは「地面に力を伝える」ということです。

しっかり地面に力を伝えることができると、反作用で体に還ってきます。

その結果体が前方に進むんです。

「地面に力を伝える」ということを考えながら走ってください。

大切なことなので2回言いました笑

ではでは。