先日、川上拓也選手(大阪ガス)が22年ぶりに室内60m走で6.54の日本新記録をマークしました。
また、多田修平選手(関西学院大学)も日本歴代4位となる6.57をマークしています。
https://twitter.com/shu_hei_0624/status/1097012823186722818
多田修平(関学大4)が室内日本歴代4位!
川上拓也の室内日本記録にあと0.03秒!
<室内男子60m日本歴代6傑>
6秒54 川上拓也
6秒55 朝原宣治
6秒56 桐生祥秀
6秒57 多田修平←New!
6秒61 伊東浩司
6秒62 大槻康勝
6秒62 サニブラウン・ハキーム https://t.co/KBb2RY7fUl— 熊田大樹 @ 陸上 Track&Field (@athletekuma) February 17, 2019
さて、陸上競技は毎年2月頃に室内大会が開催され、短距離選手は60m走に出場しますが、100m走にとって60m走とはどのような位置付けにあるのでしょうか。
川上(大阪ガス)がやりました!100mに上手くつなげて欲しい! https://t.co/fDbUxphe54
— 朝原宣治 (@nobinobi0621) February 16, 2019
60m走のタイムは100m走タイムと加速能力の指標になる
100m走のタイムを向上させるために最も大切なことは最大走速度を高めることです。
両者には相関関係があり、最大走速度が高いほど100m走のタイムが短いことが分かっています。
一例として、100m走で9秒台のタイムを出すためには最大走速度が11.63m/sを超えることが必要であり、桐生祥秀選手が9.98の日本記録を出した時は11.67m/sでした。
100m走において、トップ選手はおおよそ60m地点前後で最大走速度に達し、その後はどの選手も減速しながらゴールします。
つまり、60m走のタイムは100m走のタイムと加速能力の指標となります。
60m走タイムを実際に役立てるためには
練習で毎回100m走のタイムを計測することは体への負担も大きく現実的ではありません。しかし、60m走のタイムを計測することで、100m走のタイムをある程度予測することができます。
練習における目安としては以下を参考にしてみてください。
30m走のタイムはブロッククリアランスから一次加速、60m走は一次加速、二次加速の両者を合わせた加速過程全体の指標となります。
また、これらのタイムを継続的に記録していくことで、選手のコンディションを知ることにも繋がります。
レース前の練習で計測しておくことで、選手がどの程度仕上がっており、実際のレースタイムと比較してどの程度力を出し切ることができたのかを確認することにも役立ちます。
まとめ
- 100m走では最大走速度を高めることが重要
- 最大走速度は60m地点付近で出現する
- 60m走タイムは100m走タイムの指標になる