大会展望・結果

布施スプリント2017の記録と雑感まとめ。飯塚、ケンブリッジが世界陸上標準突破。原翔太も惜しかった。

布施スプリント2017

2017年6月4日、鳥取のコカ・コーラウエストスポーツパーク陸上競技場で布施スプリント2017が開催されました。

好記録連発で非常に見応えのある大会になったのではないでしょうか。

 

男子100m

予選から200mが本職の飯塚翔太選手(ミズノ)が10.10(+1.7)の自己ベストをマークし、世界陸上の標準記録を突破。

また、追い風参考ながら、ケンブリッジ飛鳥選手(ナイキ)10.11(+2.9)、藤光謙司選手(ゼンリン)10.17(+2.9)、九鬼巧選手(NTN)10.25(+2.9)、諏訪達郎選手(NTN)10.26(+2.2)と好記録。

2組行われた決勝では、2組(+1.9)で飯塚選手が10.08と再び自己ベストをマーク、ケンブリッジ選手も10.12で世界陸上標準記録を突破しました。続いて、原翔太選手(スズキ)10.13、九鬼選手10.20、諏訪選手10.22、藤光選手10.23と非常にレベルの高いレースでした。

原選手、諏訪選手、藤光選手は自己ベスト。九鬼選手もセカンドベストを記録しました。

また、惜しくも追い風参考となった決勝1組(+2.1)で馬場友也選手(LALL)が10.26、大瀬戸一馬選手(安川電機)が10.41をマークしました。

 

ここからは管理人の雑感ですが、、、

自己ベストをマークした飯塚選手は昨年からこれくらいのタイムで走る力はあったのではないかと思います。昨年、200mで20.11の自己新をマーク、リオ五輪の4継でも2走でジャマイカのヨハン・ブレークに引けを取らない走りでしたし。今回は条件に恵まれてようやく記録に現れたのかもしれません。

個人的に最も驚いたのは原選手が10.13をマークしたこと。世界陸上の標準記録にあと0.01秒という大変惜しい記録でした。原選手は昨年の日本選手権200mでリオ五輪の参加標準記録を突破し、3位入賞したものの代表選考には漏れてしまった選手。出身大学は上武大学で、関東インカレの2部でやたら速い選手がいるという感じで印象的でした。100mがこれだけ走れているとなると日本選手権の200mが楽しみです。

今期怪我で出遅れている大瀬戸選手。ゴールデングランプリで11.05を記録した時は心配しましたが、徐々に調子を上げてきている印象。でも、日本選手権は少し厳しいかな。。

 

男子110mH

予選5組(+1.5)で大室秀樹選手(大塚製薬)13.54、矢澤航選手(デサント)13.60、高山峻野選手(ゼンリン)13.63、増野元太選手(ヤマダ電機)13.69を記録。

決勝2組(+3.2)では増野選手13.42、高山選手13.62、田中新也選手(kplus)13.68、和戸達哉選手(岐阜陸協)13.68という結果でした。

今期好調な大室選手は4月15日の筑波大競技会で13.48を1日に2度マークし世界陸上標準記録をすでに突破しており、織田記念や木南記念などでも13.5台を安定して出しています。高山選手も東日本実業団で13.53(+1.1)を記録しています。

ロンドン世界陸上の参加標準記録はの13.48。日本選手権での複数人突破に期待したいですね。

 

女子100m

予選でまさかの事態が起こりました。絶対女王である福島千里選手(札幌陸協)が敗れました。

予選7組(+1.1)で市川華菜選手(ミズノ)が11.43の自己記録タイ、続いて福島選手11.59、世古和選手(クレイン)11.73、和田麻希選手(ミズノ)11.79。

決勝2組(+2.1)は追い風参考ですが、市川選手11.38、世古選手11.68、和田選手11.79、福島選手はレース途中で足を痙攣させ12.57の最下位でした。

市川選手は6年振りの自己記録タイ。今シーズンの自己新記録も期待できる素晴らしい走りでした。

一方で福島選手はというと、、

日本陸連で女子短距離部長を務める名匠、川本和久さんもこのようにコメントするほどです。確かに福島選手が日本人選手に負けるところを見た記憶がありません。

福島選手は4月の織田記念でもふくらはぎの痙攣を起こしています。昨年より何か変化があったのでしょうか。心配です。

 

女子100mH

予選2組(+1.2)で岡崎汀選手(倉吉東高)が14.11の県高校記録をマーク。

予選3組(+1.3)で木村文子選手(エディオン)が13.23の大会新、相馬絵里子選手(スターツ)13.34、紫村仁美選手(東邦銀行)13.49を記録しました。

決勝2組(+3.7)では追い風参考ながら木村選手が日本記録を上回る12.99、紫村選手が13.13、清山ちさと選手(いちご)13.39、相馬選手13.52と続きました。

日本記録は13.00、ロンドン世界陸上標準記録は12.98。あと1歩で超えられそうなところまで来ています。

 

まとめ

やはり高速トラックと呼ばれるだけあって好記録が連発しました。

追い風を調整するシャッターの効果が高いのかもしれません。

次は日本選手権ですね。選手達の活躍に期待しましょう!