今や世界中のトップスプリンターが愛用するNIKE ZOOM SUPERFLY ELITE 2(ナイキ ズーム スーパーフライエリート2)。
先日、布勢スプリントにて100mの日本新記録 9.95を樹立した山縣亮太選手や、2着で10.01のPBを記録した多田修平選手も使用しています。
私も春先に購入し使用しておりましたが、正直、扱いが大変難しいスパイクであると感じました。詳細を以下レビューします。
NIKE ZOOM SUPERFLY ELITE 2
ほどよい硬さとキツめの傾斜のプレート
初代から引き継がれたプレートはほどよく硬く、中盤からの加速を助けてくれます。扱えないほど硬いというスパイクではありません。しかし、それに加え傾斜がややきつくなっており、プレートの硬さ、しなりを活用することが可能な接地ポイントが小さく、接地位置がシビアなスパイクだと感じました。
ポテンシャルを最大限に発揮するためには、前足部での接地が必須です。前足部で接地すると、プレートの傾斜と相まって踵の位置が高くなりやすいので、重心を前方に置き、足部を固める技術やパワーが求められます。
Atom Knit 採用の新アッパーはやや不安定か
アッパーにはAtom Knit という新しいFly Knitが採用され、内側が透けて見えるほど薄く、軽量になりました。
さらに踵部にはクッションパッドが取り付けられ、フィット感はかなりタイトになっています。履くときはシューレースをかなり緩めて履く必要があります。
このように新しくなったアッパーですが、やや安定性に欠けるように感じました。具体的には接地時にシューズの中で足部がブレる、特にコーナーの走行時は外側に振られるような感覚がありました。接地がブレると身体内や身体と地面間での力の伝達が難しくなり、走速度を増加、維持する上で障害となります。
前作やJA FLY3のアッパーは十分に軽量であり、足部のホールド感も悪くなく安定感もあったので個人的にはそちらの方が良かったと感じました。
まとめ
ほどよく硬いプレートとやや安定性に欠けるも軽量なアッパーが特徴のスパーフライエリート2。
重心をやや前方に置き、接地時に足首をしっかり固めることができれば、あなたの大きな武器になり得るでしょう。